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能の誕生は室町時代にさかのぼりますが、その研究が本格的に始まったのは明治時代になってからでした。西洋文化との接触後、日本古来の演劇である能の魅力について、多くの先達たちが追究しましたが、そのなかで多くの研究を残し、能楽研究に新見地を示したのが野上豊一郎です。法政大学能楽研究所は、その野上の功績を記念し、1952年に設立されました。
野上は夏目漱石に師事する一方、英米文学をはじめ世界各国の文学作品の研究をおこなっています。また、若いときから能楽を愛好し、その研究・普及に尽力しました。世界文学の一つとして能を捉える野上の視点は実に多角的で、研究は広範にわたります。このシンポジウムでは、能の作品を〈パフォーミングアーツ〉として捉えようとする野上の研究を検証し、その現代的意義を考えていきます。
日 時:2013年10月7日(月)17:30~20:30
場 所:法政大学市ヶ谷キャンパス ボアソナード・タワー26階 スカイホール
※当日、野上豊一郎に関する資料展示を同フロアで行います。
講 演:「能楽研究の開拓者 野上豊一郎」 西野春雄(法政大学名誉教授)
シンポジウム:「シテ一人主義」再考
報告1 野上豊一郎の「戯曲的分析」の方法 伊海孝充(法政大学文学部准教授)
報告2 ワキの役割 小田幸子(明治学院大学非常勤講師)
入場料:無料 ※事前の申し込み不要。直接会場へお越し下さい。
ただし、定員(100名)を超える場合には、入場をお断りする場合もございます。