日本語
六百年以上にわたって演じ続けられてきた能は、今や日本を代表する伝統芸能の一つとして、広く世界に知られていますが、そこには能といえば幽玄、世阿弥といった、固定的なイメージがしばしば付きまといます。
今年の能楽セミナーは、そうした能を取り巻く様々なステレオタイプを再検証していきたいと思います。中国古典演劇の世界的権威である田仲一成先生をお招きしての特別講演に続き、世阿弥の能のしくみを新たな視点で探る試みや、「幽玄」ではない能の作品群、そして、女性や外国人が演じた能の歴史にも光を当て、これまであまり顧みられることのなかった能の「知られざる一面」をご紹介します。
興福寺呪師走りの翁、黒川能、吉良川御田祭りなど、日本芸能は多彩な式三番および鬼能の芸態を保存していますが、中国大陸では、現存の仮面系芸能にも歴史記録にも、わずかな痕跡が残るだけです。かって我々の世代は、仮面は大陸からきたと考え、大陸を探し回ってきましたが、むしろ、日本の芸能の諸相から、失われた過去の大陸の芸能を復元する道を考えた方がよいように思っています。今回は、そのようなお話を申し上げたいと思っています。
会場
法政大学 市ヶ谷キャンパス ボアソナードタワー26階 スカイホール
〒102-8160 東京都千代田区富士見2-17-1 [ 地図 ]
JR・地下鉄各線 市ヶ谷駅または飯田橋駅より10分
対象
日本の古典芸能や芸術・文化・歴史に関心をお持ちの方
今年度より受講料を無料にしました。事前の申し込みも不要ですので、当日直接会場にお越しください。途中回からの参加も可能です。
ただし、各回とも定員(100名)を超える場合には、ご入場をお断りする場合もございます。
お問い合わせ先
法政大学能楽研究所
〒102-8160 東京都千代田区富士見2-17-1 法政大学富士見校舎ボアソナードタワー23階 [ 地図 ]
TEL : 03-3264-9815(祝日除く月~金 10 : 00~11 : 30、12 : 30~16 : 30)
FAX : 03-3264-9607
主催
野上記念法政大学能楽研究所