講演・催物

法政大学大学院 / 能楽研究所 公開講座 第15回法政大学能楽セミナー
「能の因数分解」

2010年10月12日~
※ この催しは終了しました。

能は脚本・音楽・演技に独自の様式を備えた歌舞劇として、洗練を重ねてきた総合芸術です。その歌舞劇としての成熟に大きな役割を果たした世阿弥は、伝書『三道』の中で、能の素材となる「種」をいかに選び、脚本としてどのように組み立て、音楽的に構成していくべきか、能の作品を作り上げる際の様々な心得を具体的に書き記しています。また、謡の文言にふさわしい所作に工夫をめぐらし、装束や面、作り物などが舞台の上でどのような効果を上げ、自身の演技が観客からどう見えるかについても、常に意識を研ぎ澄ましていました。

今回のセミナーは、今回の能楽セミナーでは、総合芸術としての能を成り立たせているこれら様々な要素を解体しながら読み解くことで、能の感動が生まれる「仕組み」を考えていきます。能の多様な要素を分解し、能の作品が作られ、舞台に上げられるまでの過程を、観客や興行の問題にも目を配りながら取り上げることによって、能楽研究の新しい可能性を探ってみたいと思います。

  • 第1回 2010年10月12日(火) 16 : 30~18 : 30 
    「本説の種 ― 能の台本はどのように作られるのか ―」
    石井倫子 (日本女子大学文学部教授)
  • 第2回 2010年10月19日(火) 16 : 30~18 : 30 
    「形鬼心人 女体の霊の風体 ― 風体を作り出す謡・囃子・型 ―」
    味方 健 (観世流能楽師)
  • 第3回 2010年11月 9日(火) 16 : 30~18 : 30
    「文字にあたる風情 ― 能の所作の特徴を考える ―」
    山中玲子 (法政大学能楽研究所教授)
  • 第4回 2010年11月16日(火) 16 : 30~18 : 30
    「見所より見る所の風姿 ― 面・装束・舞台から考える能の姿 ―」
    伊海孝充 (法政大学文学部専任講師)
  • 第5回 2010年11月27日(土) 14 : 00~16 : 00 
    「あまねく万人の感聞の褒美する所 ― 能の興行が成立するまで ―」
    宮本圭造 (法政大学能楽研究所准教授)

会場
  法政大学 市ヶ谷キャンパス ボアソナードタワー26階 スカイホール(第1~4回)
  外濠校舎S306教室(第5回)
  〒102-8160 東京都千代田区富士見2-17-1 [ 地図 ]
  JR・地下鉄各線 市ヶ谷駅または飯田橋駅より10分

対象
  日本の古典芸能や芸術・文化・歴史に関心をお持ちの方

募集人数
  各回100名(定員に達し次第締め切りといたします)

受講料
  全講座 : 一般 10,000円 / 大学院生・学部生 5,000円

  1講座 : 一般 2,000円 / 大学院生・学部生 1,000円

お申込先
  法政大学能楽研究所
  〒162-0843 東京都新宿区市谷田町2-15-2 法政大学大学院事務部 [ ウェブサイト ]
  TEL : 03-5228-0551  FAX : 03-5228-0555
  E-mail : hgs@adm.hosei.ac.jp

主催
  法政大学大学院 / 野上記念法政大学能楽研究所