六月三日付、宮増弥左衛門親賢書状  能楽研究所観世新九郎家文庫蔵 三〇二



わさと大らへもんを
上せ申候 何事共
御座候哉 御床敷候
一せいほういんの内ニしやう
こうと申候人ニしほやの
かこをあつけ申候
さためて大らへもんめ
くハしく申ましく候
御六かしく候共御出候て
わたさるゝやうにたのミ
候へく候 其ため計ニ
上せ申候 皆々へ文にて
申度候へ共 御心得候て可
給候 大郎左衛門殿へよく
/\申度候 観又二郎こと
一たん御とうかんも候ハす候つる
一しほニふひんとおほし
めし候ハんと申度候
目出度御ミつから可申候
恐々謹言
六月三日 弥左衛門尉 親賢(花押)
(追書)返々申候 越前の
ミちあキ候て御
祝着と
存候
我らもふとくたり
可申候 御とも可申候
一いさ入道殿ふし三人
はゝ殿ほりけ殿
中尾入道殿たうしやう
大もり衆佐野殿
其ほかこと/\くたのミ
入候へく候 仍われらかやと
御めにかけたく候 茶の
湯心かけ候へく候 御くたり
候へく候 あさゆふ
御ゆかしく候/\


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