4.史料
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御能組並狂言組 資料番号 : 研00007 所蔵 : 能楽研究所 解題 : 能楽各流における演能曲目の書上。提出者の顔ぶれから寛文初期以前、将軍家綱の頃の内容と推測される。川瀬一馬氏『謡曲名作集』上巻所収の書上と同系の内容。詳細は能楽研究所編『蔵書目録 附解題』参照。 -
承応神事能評判 資料番号 : 研01344 所蔵 : 能楽研究所 解題 : 承応二年(1653)九月十八日に喜多十大夫が江戸神田明神で催した神事能の評判記。真嶋宴庵照三(秋扇翁)著。喜多流の繁栄を嫉妬する立場からの批判的な能評として知られる。著者の真嶋は大坂の目医者で、素人ながら『実鑑抄』など多くの能伝書を残した。 -
自家伝抄 資料番号 : 研01345 所蔵 : 能楽研究所 解題 : 能の作者付。世阿弥や金春禅竹に仮託して能の作者を記した部分と、能楽伝書から成る。天和四年(1684)正月中旬の大蔵八右衛門成虎(狂言方大蔵流)の識語があり、親・大蔵清虎が江戸在番中に写したものだという。 -
金春家うたひ作者付 資料番号 : 研01347 所蔵 : 能楽研究所 解題 : 能の作者付。金春禅竹・宗筠・禅鳳・大蔵道加・宗瑞・禅曲作、および作者不明の曲名を記したもの。 -
能之書付 資料番号 : 研01348 所蔵 : 能楽研究所 解題 : 奉紙に記された作者付。金春禅竹・宗印・禅鳳・宗随・禅曲作。および作者不明の曲名を記したもの。「金春家うたひ作者付」〔研1347〕の下書きか。 -
今春大蔵家能うたひ名寄 資料番号 : 研01354 所蔵 : 能楽研究所 解題 : 金春流大蔵家の能名寄。能143番と謡33番。 -
今春大蔵家能名寄 資料番号 : 研01355 所蔵 : 能楽研究所 解題 : 金春流大蔵家の能名寄。能136番。 -
能名寄 資料番号 : 研01358 所蔵 : 能楽研究所 解題 : 大蔵庄左衛門家の能名寄。能129番。享保十六年(1731)八月に提出したもの。 -
公儀御役者上江指上候習之箇條 資料番号 : 研01359 所蔵 : 能楽研究所 解題 : 正保三年(1646)六月十七日~二十一日に公儀御役者の諸役の家元が幕府に提出した習事の書上の控え。 -
御伝授相済箇條 資料番号 : 研01360 所蔵 : 能楽研究所 解題 : 伝授が済んだ仕手方金春流の習事一覧。合計188箇条を列記する。曲目は「高砂・道成寺・猩々乱・三輪白はやし・老松・白楽天・湯屋・松風・定家・誓願寺・西行桜・雨月・江口・融・遊曲・野宮・楊貴妃・黒塚・舟弁慶・野守・海人・淡路・難波・紅葉狩・梅かえ・朝長・井筒・三井寺・錦木・山うは・當麻・葵上」。〔研1360~1362〕は一括。 -
御伝授被成下候内御伝授残リ候箇條 資料番号 : 研01361 所蔵 : 能楽研究所 解題 : 伝授が済んだ仕手方金春流の曲のうち、未伝授の習事一覧。合計44箇条。曲目は、〈高砂・清経・乱・三輪・定家・西行桜・雨月・二人静・舟弁慶・海人・難波・梅枝・井筒・山姥・当麻・三井寺〉。〔研1360~1362〕は一括。 -
未相済不申候箇條 資料番号 : 研01362 所蔵 : 能楽研究所 解題 : 未伝授の習事一覧。〈藤戸・当麻・西王母・安宅・佐保山・融・角田川・國栖・実盛・殺生石・柏崎・源太夫・昭君〉の32箇条、および能全般のこと24箇条。〔研1360~1362〕は一括。 -
金春太鼓物之箇條 資料番号 : 研01363 所蔵 : 能楽研究所 解題 : 金春流太鼓方における習事の書上。 -
習事書上 資料番号 : 研01364 所蔵 : 能楽研究所 解題 : 小鼓幸流の習事書上。68箇条。奥書によれば、正保三年(1646)六月十九日に第三代幸小左衛門一宗と第四代幸五郎次郎氏能が提出したもの。智徳権頭から宮増弥七・同弥左衛門へと相伝したものを、初代幸四郎次郎忠能・二代幸五郎次郎正能が伝えたとある。 -
面之書 資料番号 : 研01365 所蔵 : 能楽研究所 解題 : 能面作者の一覧。年代・名乗・居住地等も記す。「右貞享三年十月中旬大蔵大夫自筆ニ而調之」とある。 -
山王御能組 資料番号 : 研01381 所蔵 : 能楽研究所 解題 : 享保十三年(1728)三月十一日に江戸山王神社(現日枝神社)で行われた徳川家重疱瘡祈願法楽能の番組。シテは観世大夫・宝生大夫・喜多十大夫・宝生丹次郎・喜多栄之充。〔研1382〕はこのときの舞台図。 -
舞台見取図 資料番号 : 研01382 所蔵 : 能楽研究所 解題 : 神社の能舞台図。「山王御能組」〔研1381〕と包紙で一括されていたもの。享保十三年(1728)三月十一日に江戸山王神社で徳川家重疱瘡祈願能が奉納された際の図であろう。 -
能番組 資料番号 : 研01383 所蔵 : 能楽研究所 解題 : 折本の能番組。『触流し御能組』によると、一枚目は文化十四年(1817)二月二十一日に行われた江戸城本丸奥能、二枚目は同年三月二十一日の江戸城西丸能のもの。シテ・囃子方・狂言方だけでなく、ツレ・子方・アドの所属(観世大夫弟子など)も記されている。 -
名寄 資料番号 : 研01384 所蔵 : 能楽研究所 解題 : 稽古をした能の曲名目録。桜井権十郞と松南十助より稽古を受けたとある。一枚目は30曲、二枚目は65曲。 -
習事目録 資料番号 : 研01385 所蔵 : 能楽研究所 解題 : 習事の名前のみを箇条書きで列記する。謡・太鼓・小鼓・笛に関するもの十三箇条。 -
三巻の書の相伝書 資料番号 : 研01386 所蔵 : 能楽研究所 解題 : 大蔵庄左衛門が金春家の伝書三巻を相伝された際に与えられた書。享保十三年(1728)付だが原本ではなく、一枚は草稿か写し、もう一枚は楷書に返り点や送り仮名をつけて読みやすくしたもの。大蔵庄左衛門はシテ方金春流の別家で、当時の当主は経春。 -
謳徳十二條 資料番号 : 研01387 所蔵 : 能楽研究所 解題 : 謡曲の良さを説いた所謂「謡十五徳」のうち、十二条を記したもの。 -
能の人物についての年齢考証 資料番号 : 研01391 所蔵 : 能楽研究所 解題 : 能の登場人物の年齢を考証したもの。夕顔・明石・玉鬘・浮舟・融・業平について。 -
〈芭蕉・浮舟・玉葛・碇潜〉心得 資料番号 : 研01394 所蔵 : 能楽研究所 解題 : 「願ひ書」〔研1409〕から、岩井理助がまとめたものと知られる書付。内容は〈芭蕉〉謡の要諦、〈浮舟・玉葛・碇潜〉に舟を出さないことについて。挟み紙に、十二月十二日付岩井利助書状あり。 -
舞台のかめ埋め所の図 資料番号 : 研01398 所蔵 : 能楽研究所 解題 : 能舞台下に埋める瓶の図説。場所や深さの注記あり。 -
道歌五首 資料番号 : 研01403 所蔵 : 能楽研究所 解題 : 能の初心者に向けた道歌五首。舞があれば人の名を問うべきこと、何芸も常に嗜むこと、謡の節をよく知ること、仕手の足・扇を見て笛の唱歌を知ること、上手こそ敬をつくすことが歌われている。 -
願ひ書 資料番号 : 研01409 所蔵 : 能楽研究所 解題 : 岩井理助から伊達家への願い書。芭蕉・浮舟・玉葛・碇潜の書付を差し上げたこと、伊達家の書物には金春流の習事を書き落としているものがあり、まずはそちらを調えたいので、謡に関するものは差し上げ兼ねること等が記されている。十二月十二日付。芭蕉・浮舟・玉葛・碇潜の書付は〔研1394〕を参照。 -
左七郎宛岩井理助書状 資料番号 : 研01411 所蔵 : 能楽研究所 解題 : 岩井理助から左七郎に宛てた書状。四月三十日付。乱声とは何か、是界の出羽を大べしみということ、早笛で大夫が出ることを早笛と呼ぶことを伝えたもの。 -
習事目録一調謡曲目 資料番号 : 研01412 所蔵 : 能楽研究所 解題 : 岩井理助が提出した習事の目録と一調謡の曲目。十一月四日付。習事44箇条・一調謡26曲・太鼓一調謡19曲。 -
御鼓附目録 資料番号 : 研01413 所蔵 : 能楽研究所 解題 : 「御番立・御伝受事・外ニ」に分け、33曲を挙げる。末尾に「右之通、御鼓付不残差上罷下申候、以上。 十一月四日」とある。 -
〈芭蕉〉無相真如と申事 資料番号 : 研01417 所蔵 : 能楽研究所 解題 : 岩井理助の書上。十一月十日付。能〈芭蕉〉の言葉の意味を説いたもの。「実相真如」「諸法実相」および「弱からじ」の発音などについて記す。 -
田辺喜七郎書状 資料番号 : 研01420 所蔵 : 能楽研究所 解題 : 八月十五日付の田辺喜七郎書状。質問の件を田辺喜右衛門に問い合わせたところ、先年吟味して差し上げた際の控えは無いが、記憶によれば別紙書付の通りであるとの内容。田辺喜右衛門は仙台藩に仕えた儒学者田辺喜右衛門希賢(1653~1738)、差出人の田辺喜七郎はその子田辺喜七郎希文(1692~1773)を指すか。 -
舞台橋懸下見窓鏡間図 資料番号 : 研01423 所蔵 : 能楽研究所 解題 : 鏡の間の窓の図面と「わすれ口」の寸法を記す。享保十五年(1730)四月十・十一日付。甲良家は江戸幕府で代々作事方の大棟梁を務めた家柄で、本資料は五代甲良若狭棟利が差し上げたもの。 -
江口之頌 資料番号 : 研01426 所蔵 : 能楽研究所 解題 : 能〈江口〉を踏まえた一休宗純の頌。裏面に大徳寺三百世住持・鶴洲宗寿の写とある。鶴洲は享保十年(1725)に56歳で寂。所謂「一休題頌」の一つ。 -
市原小町之頌 資料番号 : 研01427 所蔵 : 能楽研究所 解題 : 一休宗純の頌。所謂「一休題頌」の一つ。江戸時代中期写。裏面の識語によれば、原本は禅竹が一休から賜って以来金春家で家蔵し、金春元信の代に永井尚政(1587~1668)が千貫で買い取り、今は永井直陳(1698~1763)が所持しているという。 -
御仕舞付之目録 資料番号 : 研01428 所蔵 : 能楽研究所 解題 : 仕舞付の目録。大蔵求馬自筆の「御仕舞付」4冊〔研1305〕と曲目が一致し、同書が仙台藩に献上された際に添えられたものと思われる。 -
由来書 資料番号 : 研01433 所蔵 : 能楽研究所 解題 : 書物の由来を記した書付。伊達吉村筆。箱内の書付と書物は亡父伊達綱村(1659~1719)在世中に大蔵常休・大蔵求馬から伝受されたもので、箱の銘書も綱村自筆であるとの内容。「戌ノ六月四日」と年記があり、四代藩主・伊達綱村没後の戌年は、享保十五年(1730)と寛保二年(1742)でそのどちらかと思われる。 -
金春家謡作者付 資料番号 : 鴻・五八01 所蔵 : 鴻山文庫 解題 : 巻子本。金春分家の大蔵庄左衛門入道常休(経喜)が伊達綱村に相伝した「うたひの作者」を伊達吉村(伊達藩五代藩主)が書写したもの。享保五年(1720)三月吉村自筆。大蔵大夫家で編纂された作者付と考えられ、禅竹・禅鳳等の作として155曲の曲名を挙げる。詳細は『鴻山文庫蔵能楽資料解題(下)』(能楽研究所、2014)参照。 -
三百番御謡本名寄 資料番号 : 鴻・五八04 所蔵 : 鴻山文庫 解題 : 袋綴小本。百曲の曲名を列記した名寄。宮城県図書館伊達文庫蔵の下掛り番外謡百番本と所収曲目が一致し、同謡本の目録と考えられる。江戸前期頃写。『観世謡本目録』〔鴻・五八5〕と同帙入。詳細は『鴻山文庫蔵能楽資料解題(下)』(能楽研究所、2014)参照。 -
観世謡本目録 資料番号 : 鴻・五八05 所蔵 : 鴻山文庫 解題 : 列帖装中型横本。『三百番御謡本名寄』〔鴻・五八4〕と同帙入。伊達家旧蔵番外謡曲五百六番本の目録と考えられる。伊達家旧蔵五百六番本は江戸中期以後書写の番外謡本で、現所在不明。本目録も同書と同時期の筆らしい。詳細は『鴻山文庫蔵能楽資料解題(下)』(能楽研究所、2014)参照。